NYの自転車レーン事故で3歳女児が被害 選挙戦を揺るがす政治問題に
2025.06.03 USAニュース
3歳女児が自転車レーンで衝突事故 NYブルックリンの“危険な道”が選挙の争点に
ブルックリンのベッドフォード・アベニューにある1.5マイル(約2.4km)の自転車レーンで週末、3歳の女の子が電動自転車に衝突される事故が発生。問題が多いとされるこのレーンが、近隣住民の怒りを呼び、ニューヨーク市議会選挙の争点へと発展しています。
事故の映像がSNSで拡散され、ベッドフォード・アベニューで頻発する「子どもと自転車・電動バイクの衝突事故」に改めて注目が集まりました。
事故は日曜午後7時40分ごろ、ウィリアムズバーグ地区のベッドフォード・アベニューとパーク・アベニューの交差点で発生。SNS「X」に投稿された映像には、二重駐車された車から降りたばかりの女児が自転車レーンに駆け出し、そこへ電動バイクが衝突する様子が映っています。
女児は腹部に軽傷を負い病院に搬送されました。運転していた22歳の男性は現場に留まり、逮捕はされていません。荷物を運んでいたことから、配達員だった可能性も指摘されています。
SNS上では他にも、猛スピードのバイクが子どもに衝突する映像が複数投稿されており、ウィリアムズバーグのハシディズム住民からも強い批判の声が上がっています。
「本当に危険だ。毎日、神にこのレーンを撤去してくれるよう祈っている」と語るのは、8人の子どもを持つ48歳のラビ、ジョセフ・シュワルツさん。「毎日のように事故が起きている。もう撤去するしかない」と憤ります。
3人の子を持つ地元カフェ店主サミュエル・シュレジンガーさん(25)も、「この周辺には数千人の子どもが暮らしている。自転車が猛スピードで走ってきて、本当に危ない」と語りました。
市議会議員選に出馬しているサブリナ・ゲーツ氏は、現職のリンカーン・レスラー議員が「この問題で間違った側に立っている」と批判。「ベッドフォード・アベニューは元々混沌とした通りだったが、自転車レーンによってさらに危険になった」と訴えました。
一方、レスラー議員(第33区)は、自身が保護された自転車レーンを一貫して支持してきたことを主張。「ベッドフォードで子どもが関与する事故が多発しており、私は市交通局(DOT)に対して安全対策の強化と地域住民への広報を再三要請してきた」と述べました。
しかし、エリック・アダムズ市長は自身のX(旧Twitter)で、「レスラー氏はベッドフォード・アベニューの自転車レーンの修正・撤去を求めたことはない」と反論。「市民の声には、議員の支持がなくとも耳を傾ける。だから私はウィリアムズバーグに出向き、住民の声を直接聞いた」と述べました。
レスラー氏も応酬し、「市長、あなたが市政をどれだけ見ていないか、皆が知っています。私は何カ月も前から、DOTに安全対策の強化を個別会議や予算公聴会で要望してきました」と投稿。
実際、レスラー氏は5月13日の市議会予算公聴会で、通学・下校時間帯に限って自転車通行を制限する案を提案しましたが、市交通局は明確な支持を示していません。
また、同じベッドフォード・アベニューでは5月11日にも、スクールバスから降りた子どもが自転車に衝突されて入院する事故が発生しています。
公的記録によると、2024年に入ってからベッドフォード・アベニューでは、自転車、電動バイク、スクーター関連の負傷事故が少なくとも53件報告されています。
ニューヨーク市には総延長約1,500マイル(約2,400km)の自転車専用レーンがあり、そのうち約623マイルが「保護された」自転車レーンです。
市の一部では、自転車レーンが店舗前の駐車スペースを奪い、経営に悪影響を与えているとの声も上がっており、フォレストヒルズのクイーンズ・ブールバードなどでは反発も起きています。
アダムズ政権は公共の健康と安全の観点から自転車レーン整備を推進しており、歴代市政も同様の方針をとってきました。
市庁舎は水曜に声明を発表し、市長が最近ウィリアムズバーグで住民とのタウンホールを開催したことを明かしました。
「歩行者と自転車利用者の双方が安全に移動できるよう、あらゆる選択肢を検討しています」とのことです。
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こちらの記事は「NY Post」の公式サイトから引用しています。詳細は以下のリンクをご覧ください。